「お世話になっています」「お世話になります」の使い方の違い
「お世話になっています」と「お世話になります」は、ビジネスシーンや日常的な挨拶として使ったり、耳にしたりしますが、どちらを使っていますか。語尾が違って似ているような言葉ですが、実はそれぞれ意味が違います。正しい意味と使い分けについてご紹介させていただきます。
■お世話になっています
日頃お世話になっている、取引先・お客様に対して使う言葉です。
すでに、相手と関係性がある場合は「なっています」という、進行形の語尾となります。
そのため、まだ面識や関係性がない相手には「お世話になっています」とは使いません。間違って使ってしまうと、相手に違和感を持たれてしまう可能性がありますので注意が必要です。
さらに丁寧な言い方をする場合は、以下のような言い方もあります。人によっては距離感を感じたり、かしこまり過ぎて嫌と感じる方もいらっしゃるので、状況に応じて、使う回数や使い分けを行うとよいと思います。
● お世話になっております
● いつも、お世話になっております
● 平素より大変お世話になっております。
■お世話になります
現在まで関係性がなく、今後これから相手との関係が確実に続く場合に、初めてお世話になる相手に対して使う言葉です。「お世話になっています」と似ている言葉ですが、意味がまったく違い、使う頻度もかなり少ない言葉です。
面識がない相手へのメール・電話や初対面の際、関係がこれから続くか不明で「お世話になります」と使ってしまうと相手に失礼になります。言葉の意味をきちんと理解されている相手の場合、取引するか決まっていないのにどういうつもり?など、よろしくない印象を与えてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
また、会社どうしで取引が継続している状況で、担当者の変更時での初めてのご挨拶で「お世話になります」と使うこともあります。
まれに「お世話になっています」の言葉と同じ意味と勘違いをしている人にとっては「お世話になります」と正しく使えたとしても、まだお世話していないと密かに感じる方がいらっしゃるかもしれませんので「これから お世話になります」や「これからお世話になります、どうぞよろしくお願いします」などと挨拶や気持ちの言葉をプラスしてお伝えできると良いと思います。
形式的な決まり文句として、なんとなく使うのではなく、言葉の意味や使い分けを理解したうえで使うようにすることで、今まで以上に感謝の気持ちを挨拶に込めて出来るようになると思います。