■ 「たちつてとなかにはいれ」とは?

「たちつてとなかにはいれ」とは、誰もが身近に感じる定番の会話ネタや話題11個の頭文字をつなげたものです。初対面の相手やあまり親しくない人と話すときや、話題が思いつかないときに、この「たちつてとなかにはいれ」を知っておくと、共通点も見つけやすく会話が盛り上がるきっかけになります。

1. た: 食べ物
2. ち: 地域
3. つ: 通勤・通学
4. て: 天気
5. と: 富(景気)
6. な: 名前
7. か: 体
8. に: ニュース
9. は: はやり
10. い: 異性
11. れ: レジャー

 

1. た: 食べ物

食べ物や飲食に関する話は、気軽に誰とでも話しやすい話題のひとつです。好きな食べ物や最近気になっている食べ物、お気に入りのお店やスイーツ・お酒など、自炊の有無など、たくさん話せます。おすすめの飲食店を教え合って、もしお互い行ったことがあるお店ならば、さらに話が盛り上がるきっかけになります。

〈 例 〉
● お好きな食べ物はありますか
● 私はラーメンが大好きなのですが、おすすめのお店はありますか( 教えていただけますか )
● 新しくできた◯◯というカフェがあるのですが、行かれたことはありますか

〈注意ポイント〉

嫌いな食べ物、苦手な食べ物を自ら話題にするのは控えましょう。その食べ物が、相手にとっては好きな食べ物だった場合、楽しい会話が台無しになってしまう可能性があります。基本的にポジティブな話題のみにすることをおすすめします。

 

2. ち: 地域

地元や出身地についての話題はよく使われています。出身地が同じという共通点があれば、お互いに親近感を覚え距離も縮まり、相手のことをよく知らなくても打ち解けることができます。過去に住んだことがある、仕事や旅行で訪れたことがあるということでも、ご当地ネタや時事ネタで会話がはずみます。行ったことのない地域の場合は、観光名所や穴場スポット、名産物の話など聞くこともできます。

〈 例 〉
● ご出身はどちらですか、私は○○出身なのですが・・・
● ○○には行ったことがあります

〈注意ポイント〉

人によっては聞かれても答えたくない方もいらっしゃいますので、話題にするタイミングは見極めが必要です。

 

3. つ: 通勤

通勤に関する話もしやすいです。通勤に要する時間や通勤手段、住んでいる地域についての会話ができます。

〈 例 〉
● いつも何時ごろに帰宅されるのですか
● その時間帯の通勤は○○通りが混みますよね

〈注意ポイント〉

人によっては聞かれても答えたくない方もいらっしゃいますので、話題にするタイミングは見極めが必要です。

 

4. て: 天気

初対面での鉄板の差し障りのない会話ネタです。晴れ・雨などの今日の天気や、暑い・寒いなどの温度や湿度について、週末の天気に、今年の天候の傾向など、何気ない会話ができます。天気に関係する自分の近況を交えたり、レジャーに絡めた話題など、次の話題へ切り替えやすく会話が広げられます。

〈 例 〉
● 今日も寒いですね。冬はお好きですか
● 私は花粉症なんです。○○○さんはいかがでしょうか

〈注意ポイント〉

雨だから、雪だからいやだというようなネガティブな印象を与える言い方を自ら話題にするのは控えましょう。「雨ですね」と言ったあとに相手の反応を見てから、相手に同意するようなかたちで会話を展開していく方が自然な会話ができると思います。

 

5. と: 富(景気)

景気や経済・市場動向、最近買ったもの、買いたいと思っているものなどお金にまつわる話題です。注目の業界や企業、話題のヒット商品、大人気で購入できない商品、発売前から話題になっている新商品など、相手の関心が高い身近な話からつなげることができます。会話が広げられます。

〈 例 〉
● 先月発売した○○○○○、爆発的人気で入手困難になっているそうですね
● 最近スマートウォッチを購入したのですが、もっと早く購入すればよかったと思ってます

〈注意ポイント〉

景気やお金の話題は、どうしてもネガティブな話題になってしまうことが多いため、愚痴や不満などで暗くならないように注意が必要です。

 

6. な: 名前

相手が珍しい名前、珍しい漢字だった場合、名前の読み方や由来、出身地を尋ねることで話を広げることができます。自分が珍しい名前、珍しい漢字ならば、相手から「珍しいですね」と話をふってくれる可能性があり、名前を覚えてもらうきっかけにもなります。

〈 例 〉
● とっても珍しい名字ですね、どちらのご出身なのですか
● ○○さんの名前は、どんな由来があるのですか

〈注意ポイント〉

実は自分の名前が好きではないと思っている方や、出身地を答えたくない方もいらっしゃいますので、尋ねるときは相手のリアクションに注意しましょう。

 

7. か: 体

健康や美容などは多くの人が関心をもっています。美容法やダイエット、トレーニングの話、肩こりや腰痛の解消法などは多くの人が関心を持っていることなので、質問もしやすく会話を続けやすいです。

〈 例 〉
● 体のために何かしたいと思っているのですが、何かされてますか(何かおすすめはありませんか)
● スポーツジムに入会したのですが、ジムのサウナが充実していて、トレーニングよりもサウナにはまってしまいました

〈注意ポイント〉

自分でするスポーツの話はよいですが、応援しているスポーツチームの話題は、初めての人と会話するときは避けたほうがよいとされています。 共通のチームを応援していることが明らかならば問題ありませんが、敵対するチームを応援しているという場合、不快に感じる人もいます。特定のチームの称賛、あるいは否定はしないようにしましょう。

 

8. に: ニュース

時事・芸能・動物のニュースなどから、前日や当日の朝にチェックしておくと、会話に使えます。相手が興味・関心がありそうなテーマのニュースを話題にしてみましょう。

〈 例 〉
● 昨日の○○地域での大雨、すごかったですね
● 今日の朝、ニュースでやっていた○○○○○いいですね、観ましたか

〈注意ポイント〉

報道ニュースは固くなってしまい、政治問題や外交問題は意見が分かれてしまうこともありますので、避けた方がいいでしょう。

 

9. は: はやり

話題になっているものは盛り上がりやすい話題のひとつです。グルメやファッション、音楽、テレビ番組やインターネット動画、本や漫画、映画などは、お互いに興味関心が同じという共通点があれば、相手のことをよく知らなくても打ち解けることができます。会話をとおして相手の興味・関心や、趣味などを知ることができるので、とてもいい話題です。

〈 例 〉
● 私は、映画やドラマが好きでよく観るのですが、○○さんは映画やドラマはご覧になりますか
● SNSで○○○が流行っているようですね

〈注意ポイント〉

はやりものが苦手・きらいという方もいらっしゃるので、相手が話題の内容に興味がなさそうなリアクションならば、長く話さず早々に切り上げることが賢明です。

 

10. い: 異性

ビジネスシーンにおいて、異性に関する話題はデリケートです。ある程度の会話が続いたあと、好きな芸能人の話題くらいにとどめておきましょう。

〈 例 〉
● 週末の休みに映画〇〇〇〇を観に行く予定です。主演の○○の大ファンなのです
● 約5人に1人が「推し活」しているそうですが、○○さん推しはいますか

〈注意ポイント〉

相手にプライベートな質問をすると嫌がられる可能性があります。場合によってはセクハラになることもあるので気をつけましょう。また、セクシュアリティについての考えがLGBTにとどまらず、LGBTQ+やLGBTQIAなど、より多様化が進んでいるため言動には気を付けましょう。

 

11. れ: レジャー

自分が行ったことがある場所や、行ってみたい場所など、レジャー関係の話題は質問もしやすく会話を続けやすいです。 テーマパークやレジャースポット、趣味や旅行なども話しやすいです。もし相手が行ったことのある場所ならば、情報交換もできるので話が盛り上がるきっかけになります。

〈 例 〉
● 休日に子供と遊べるスポットを近場で探しているのですが、おすすめはありませんか
● 旅行が趣味とお聞きしましたが、これまで行ったところで、どこが一番よかったですか

〈注意ポイント〉

休日の過ごし方に関する質問は、嫌がられる傾向があります。パワハラになることもあるので、プライベートに立ち入りすぎないよう気をつけましょう。

 

何気ない会話は、場を盛り上げるだけではなく、相手の印象に残る会話ができればプラスに働くこともあります。思いがけない共通点で会話が弾み、今後の提案に役立つ情報を知るきっかけとなることもあります。

雑談が苦手、何を話していいか困るという方は「たちつてとなかにはいれ」にまつわる簡単なメモやセリフ集を作ることをおすすめします。定期的に内容を更新し最新の情報ならば安心です。

相手のプライベートに踏み込みすぎないように気をつけながら、良好な人間関係を築くために「たちつてとなかにはいれ」をお役立ていただければ幸いです。

 

証憑とは?

証憑という言葉をご存じでしょうか。「しょうひょう」と読みます。
日常ではあまり使わない言葉ですが、経理や会計などのビジネスシーンではよく出てくる言葉です。

証憑は、請求書や領収書など「取引や契約が両者の同意をもって正式に交わされた」証拠となる書類(書面)を総称した言葉です。企業取引の真実性・正当性を証明するための書類を証憑といいます。企業が契約を結んだときや代金を支払ったとき・取引によって定められた義務を履行したときなどに発行される書類は、すべて証憑に該当します。わかりやすく「証憑書類」ということもあります。

証憑書類は、外部取引だけでなく社内で交わされた取引についても証憑書類として扱います。社員の履歴書や雇用契約書、給与支払明細書も証憑として扱われます。企業と社員の関係も労働契約が結ばれるため、取引の1つに数えられるからです。

税法や会社法では取引や契約内容に関する書類を「証憑書類」とし、適切な保存が義務付けられています。
証憑書類を作成することで実際に取引を行ったことを証明でき、取引の過程や結果を記録することが主たる役割です。
企業間取引や社員との間で何らかのトラブルが発生したときに、解決に向けて事実を証明する証拠となるのが証憑です。

証憑が確認されるのは、主に取引相手と取引の事実や内容について争いになったときや、税務調査が行われたときです。証憑を保管しておかないと、万が一トラブルが発生したときに事実の確認ができず正当性も主張できず、争いや調査が長引いたりします。無用なトラブルを防ぐためにも、保存は必要です。

 

RICOH 証憑電子保存サービス

クラウド型 証憑書類保存サービス「RICOH 証憑電子保存サービス」は、2022年1月施行の改正電子帳簿保存法に準拠した証憑電子保存サービスです。請求書などの証憑を、スキャナ保存要件や電子取引要件に準拠した、リコーがご提供するクラウドストレージに電子保存ができるほか、 法令要件で必要な「取引先名」「取引金額」「取引日」への索引付けは、リコーの入力代行サービスによって正確にデータ化できます。
*:スキャナ保存要件および電子取引要件に対応

クラウドへのアップロードと検索項目入力の2ステップで様々な証憑の電子保存が完了、入力代行サービスにより検索項目の入力も不要です。

ステップ1: お客さまは証憑をブラウザでアップロードもしくは複合機でスキャン* するだけです。
*:複合機からのダイレクトアップロードに対応しています

ステップ2: お客さま自身で検索項目を入力、もしくは入力代行サービスで検索項目を入力
● 商標データはクラウド上で法廷年数に合わせた長期保存
● 電子帳簿保存法のスキャナ保存・電子取引要件に準拠した検索も可能

 

〈 RICOH 証憑電子保存サービスの特徴 〉

● 特長1: 様々な証憑を一元管理できる!
「RICOH 証憑電子保存サービス」は、請求書 / 納品書 / 領収書 / 見積書 / 検収書 / 注文書など複数証憑の保存に対応します。
様々な証憑をクラウド上で一元管理することができ、過去の証憑の閲覧・検索も簡単です。
※今後、バージョンアップによりその他の証憑に関しても保存対象を予定しております。

● 特長2: 真実性の確保にお役立ち 月々3,000円*から運用可能
「RICOH 証憑電子保存サービス」は、初期費用を抑えてスタートが可能です。電子帳簿保存法スキャナ保存・電子取引要件に必要な検索項目をお客様でご入力される場合は、月々3,000円(消費税別)のみです。アップロード後はクラウドサービス上での訂正削除ができないため、複雑な社内規定の作成や厳重な管理を必要とせず、電子帳簿保存法の真実性の確保が可能です。
*消費税別、RICOHクラウドアプリケーションスタートパックが別途必要です。
*スキャナ保存要件・電子取引要件に対応。

● 特長3: 可視性の確保にお役立ち 高精度*1な入力代行をご提供します!
電子帳簿保存法に対応した電子保存をする際は、「取引先名」「取引金額」「取引日」の3つの項目の入力が必要です。
「RICOH 証憑電子保存サービス」は、検索項目の入力代行サービス*2をご用意しています。
*1 精度実績99.9%(リコー調べ。請求書、納品書の実績値)
*2 入力代行サービスのサービスレベル目標は以下のとおりです。
・精度99.9%をデータ化目標とします。
・受付日の翌営業日から起算して5営業日以内に対応完了するように努めます。

 

〈 課題解決・電子取引の保存方法 〉

電子取引の保存で、専用のサービスを利用しない場合と「RICOH 証憑電子保存サービス」をご利用いただいた場合の課題解決をご紹介します。

● 1: 事前の準備
課題: 改ざん防止・入力ルールの社内調整 / 事務処理規定(社内規定)の作成・準備
解決: 社内規定サンプルを契約時にお渡し / サンプルでかんたんに社内規定を作成


● 2: 真実性の確保のために
課題: 準備した社内規定を徹底した電子保存をする
承認を受けた社内文書は取引データと共に保存し、社内規定に沿った運用は大変です。やむを得ない理由により保存する取引データを訂正または削除する場合は、内容を社内で記録し、事後に履歴の確認作業が行えるよう、法定期間は保存しておく。

解決: 社内規定に沿って、訂正削除せずアップロードして保存 簡単にアップロードが可能です。アップされたデータは削除・訂正ができないので複雑な運用も不要です。 社内規定に沿って保存された証憑は、削除が出来なくなるため改ざんすることが出来ません。

● 特長3: 可視性の確保のために
課題: 「取引日」「金額」「取引先」の入力を行う
取引データのファイル名を手入力で変更し、エクセルで1件ずつ入力作業し索引簿を作成する。
解決: 入力代行を使えば規定3項目の入力は不要*です。様々な条件検索が容易にできます。
*お客様自身で入力する場合は「取引日」「金額」「取引先」の入力を行います。

 

「RICOH 証憑電子保存サービス」をおすすめする4つの理由

● 1: 証憑の電子保存業務におすすめ
手軽に月額3,000円*1から「電子帳簿保存法」*2対応
改正電子帳簿保存法(令和4年1月施行)により、電子で送受信した証憑の電子保存が原則義務化されました。「RICOH 証憑電子保存サービス」は、まず法令対応が急務のお客様に「ぴったり」の、電子帳簿保存法に特化した電子保存のサービスです。
*1 消費税別、初期費用として「RICOH クラウドアプリケーションスタートパック」5,000円(消費税別)が別途必要となります。
*2 電子取引要件・スキャナ保存要件に対応

● 2: 受領請求書の処理業務におすすめ
受領請求書業務の効率化と「インボイス制度」に対応し、業務を変えず「電子帳簿保存法」*にも対応
「RICOH 受領請求書サービス」では受領した請求書を簡単に文字データ化し、仕訳・支払データ作成やインボイス制度対応の負荷を最小限に。さらに「RICOH 証憑電子保存サービス」との連携で電子帳簿保存法に則った*一元保存が可能になります。受領請求書の処理を効率化しつつ、電子帳簿保存法に対応したいお客様に「ぴったり」です。
*電子保存オプションのみ

● 3: 見積書・請求書の発行・送付業務におすすめ
「MakeLeaps」で発行・送付した見積書や請求書などの証憑を、ワンクリックで「RICOH 証憑電子保存サービス」に保存。発行証憑はPDFファイルに様々なデータを付加し、保存時の検索項目の入力は不要です。証憑の作成・送付業務の効率化やインボイス制度対応に加えて、発行・受領ともにスムーズな電子帳簿保存法対応と一元管理を行ないたいお客様に「ぴったり」お応えします。
*電子取引要件・スキャナ保存要件に対応

● 4: 証憑の受領・発行業務全般におすすめ
デジタルで売り手・買い手双方の業務効率化と「インボイス制度」「電子帳簿保存法」*に一気通貫で対応
「RICOH 証憑電子保存サービス」「RICOH 受領請求書サービス」「MakeLeaps」を「つなげて」、売り手・買い手の最小限の業務フロー変更でインボイス制度や電子帳簿保存法に対応できます。さらに、OCRによる文字データ化やワンクリック送付により、業務プロセスが効率化。法令に対応しつつ、経理業務全体を効率化したいお客様に「ぴったり」です。
*電子取引要件・スキャナ保存要件に対応

 

証憑書類は、企業の取引を正しく記録し管理する重要なものです。「RICOH 証憑電子保存サービス」を利用することで、請求書 / 納品書 / 領収書 / 見積書 / 検収書 / 注文書など複数の証憑の保存に対応し、クラウド上で一元管理することができ、過去の証憑の閲覧・検索も簡単です。源泉徴収票を電子交付することで手間が一気に短縮されるだけではなく、人的ミスも抑えられ、よりスムーズかつ正確に行うことができ、業務を大幅に効率化する事ができます。
業務を大幅に効率化する電子化を検討してみてはいかがでしょうか。「RICOH 証憑電子保存サービス」についてのご相談やご質問・お問い合わせは、ぜひ福島リコピーへお気軽にご連絡くださいますようお願いいたします。

 

RICOH 証憑電子保存サービスのチラシはこちらをクリック

 

はじめに源泉徴収票とは?

「源泉徴収票」とは、1年間に会社から支払われた給与やボーナス(賞与)、手当などの金額と、そのなかから納めた所得税の金額が記載されている書類のことです。会社は、従業員に支払う金額から所得税を計算し、その分を給与から差し引いて、国に納税しています。これを源泉徴収といい、税金の納付漏れや徴収漏れを防ぐため、会社が個人に代わって納税するように設けられている制度です。「源泉徴収票」を見ると、自分が会社からいくら支払われて、いくら所得税を納めたのかがわかります。

■ 源泉徴収票の見るべき項目

〈 支払金額 〉
支払金額とは、所得税を徴収する前の給与や賞与、役職手当や資格手当といった固定手当、残業代やインセンティブといった変動手当などを含めた、会社が従業員に支払った1年間の総支給額が記載されています。ただし、通勤手当や旅費・出張費など、非課税になる手当は含まれません。

〈 給与所得控除後の金額 〉
給与所得控除後の金額は、支払金額から「給与所得控除額」を差し引いた金額が記載されています。給与所得控除は、従業員にも経費があるという観点から、一定額を控除することで払うべき税金を抑えてくれる制度です。「給与所得控除額」は、国税庁が支払金額に応じて定めています。
● 参考: 国税庁Webサイト No.1410 給与所得控除 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm

〈 所得控除の額の合計額 〉
所得控除の額の合計額は「給与所得控除」以外に控除される金額の合計額です。
どの控除が適用されるかは人によって異なり、適用される控除の合計額が記載されます。
所得控除の種類は、以下のとおりです。
1. 雑損控除 / 2. 医療費控除 / 3. 社会保険料控除 / 4. 小規模企業共済等掛金控除 / 5. 生命保険料控除 / 6. 地震保険料控除 / 7. 寄附金控除 / 8. 障害者控除 / 9. 寡婦控除 / 10. ひとり親控除 / 11. 勤労学生控除 / 12. 配偶者控除 / 13. 配偶者特別控除 / 14. 扶養控除 / 15. 基礎控除
● 参考: 国税庁Webサイト No.1100 所得控除のあらまし https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1100.htm

〈 源泉徴収税額 〉
源泉徴収税額は、1年間に納めた所得税の金額です。「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いたものに「課税所得額に応じて決定される所得税率」をかけて算出されます。所得税率は、課税される所得額に応じて決定します。
● 参考: 国税庁Webサイト No.2260 所得税の税率 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

 

■ 源泉徴収票はどのようなときに使うの?

源泉徴収票は、収入や納税額の証明になるものですが、具体的にはどのようなときに使うのか、それぞれ詳しく説明していきます。

1: 転職するとき
退職する会社から源泉徴収票が発行され、転職先に源泉徴収票を提出する必要があります。転職先で年末調整をしてもらうときに、前の職場の源泉徴収額と合算する必要があるためです。転職する際には、源泉徴収票は転職先へ必ず提出しなければならない書類ですので、転職する予定のある方は忘れないようにしましょう。

2: 確定申告するとき
一般的に、会社に勤務している場合は会社で年末調整を行ってもらえます。しかし、年収が2,000万円を超える場合や、副業による所得が20万円を超える場合、退職して会社に勤務していない場合などは、自身で確定申告を行わなければなりません。確定申告を行うときに、源泉徴収票が必要です。

3: 収入の証明が必要なとき
収入の証明が必要なときに、源泉徴収票は収入証明書類として利用できます。金融機関から融資を受けるときや、賃貸契約をするとき、子どもを保育園に入園させるときなどに、収入証明書類の提出を求められます。収入証明書として有効な書類にはさまざまなものがありますが、源泉徴収票もそのうちの1つです。収入証明が必要なときのためにも、源泉徴収票はしっかり保管しておきましょう。

 

源泉徴収票の電子化とは?

源泉徴収票等は書面で交付するのが原則ですが、一定の要件を満たした場合、電子メール等での方法で電子交付することができます。給与所得の源泉徴収票等の電磁的方法による提供(電子交付)について解説します。

■ 源泉徴収票等を電子交付するための必要な要件

〈 要件1: 事前承諾を得ていること 〉
受給者等に対し、あらかじめ、その用いる電磁的方法の種類及び内容を示し、電磁的方法又は書面で承諾を得ること。
(所令352の41、3531、3561、措令4の215、25の10の103、26の1713)

なお、「給与所得の源泉徴収票」及び「給与等の支払明細書」について、「支払者が定める期限までに承諾に係る回答がない時は承諾があったものとみなす」旨の通知をあらかじめ受給者に行い、上記期限までに受給者からの回答がなかった場合には、承諾を得たものとみなされます(所規95の22)。

【 事前承諾 】

● 質問:
源泉徴収票等を電子交付するためには、あらかじめ受給者等に対し、その用いる電磁的方法の種類及び内容を示し、電磁的方法又は書面による承諾を得なければならないとされているが、具体的にどのように承諾を得ればいいのか。

  • 紙でやりとりしていた場合に保存が必要な書類(注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書など)に相当するデータを保存する必要があります。
  • あくまでデータでやりとりしたものが対象であり、紙でやりとりしたものをデータ化しなければならない訳ではありません。
  • 受け取った場合だけでなく、送った場合にも保存する必要があります。

● 回答:
給者等から電子交付に関する承諾を得る場合の記載事項や書式等について、法令上定めはありませんが、次のような事項を受給者等に対して電磁的方法により示し、「電子交付について承諾する旨、承諾日、受給者等の氏名」などを入力してもらうことによって、承諾を得ることが考えられます。 (注)令和5年度税制改正において、「給与所得の源泉徴収票」及び「給与等の支払明細書」については、支払者が受給者から電子交付の承諾を得ようとする際に、「支払者が定める期限までに承諾に係る回答がない時は承諾があったものとみなす」旨の通知をあらかじめ受給者に行い、上記期限までに受給者からの回答がなかった場合には、電子交付の承諾があったものとみなされることとなりました(所規95の22)。

  1. 電子交付する書類の名称(給与所得の源泉徴収票、給与等の支払明細書の別等)
  2. 電磁的方法の種類やその具体的な方法
    ● 電子メールにより交付する場合: 電子メールにより送信する旨、電子メールのアドレス等
    ● 社内LAN・WANやインターネット等を利用して閲覧に供する場合: 給与所得の源泉徴収票等データを閲覧に供する旨、給与所得の源泉徴収票等データを掲載するホームページアドレスや閲覧方法等
    ● 磁気媒体等により交付する場合: 交付する媒体の種類等
  3. 受信者ファイルへの記録方法(XML形式、PDF形式、暗号化して受信者ファイルに記録する旨及びその復号化方法等)
  4. 交付予定日(毎年○月○日までに交付、給与支給日に交付等)
  5. 交付開始日
  6. その他参考となる事項

また、上記の事項を記載した書面を受給者等に交付し、その書面に「電子交付について承諾する旨、承諾日、受給者氏名」などを記載してもらう方法なども考えられます。

 

〈 要件2: 電子交付の方法が一定の要件を満たすこと 〉
次の要件を満たした形で電子交付をする必要があります。
イ)パソコン等で表示や書面への出力ができること
ロ)受給者等に対し、受信者ファイルに記録(電子交付)する(した)旨を通知すること
ただし、給与所得の源泉徴収票等データを、受給者等の使用するパソコン等に直接送信する場合や光ディスク等の磁気媒体等に記録して交付する場合を除きます。

なお、受給者が希望する場合は、書面で交付する必要があります。
また、一旦承諾を得た場合でも、書面交付への変更を希望した場合には、それ以後は書面で交付しなければなりません。

● 参考:国税庁Webサイト 給与所得の源泉徴収票等の電磁的方法による提供(電子交付)に係るQ&A
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/denshikofu-qa/answer.htm

 

源泉徴収票を電子化するメリット

源泉徴収票は、収入や納税額の証明になるものですが、具体的にはどのようなときに使うのか、それぞれ詳しく説明していきます。

● メリット 1: コスト削減につながる
ペーパーレスになり、紙や印刷代、封入・郵送代などに費やしていた時間やコストを削減できます。
封入や切手貼り、投函作業などの作業も簡略化・短縮できることで業務の手間も削減でき、その業務に費やしていた人件費も軽減できます。

● メリット 2: 保管や紛失のリスクが減る
電子化することで、紙で管理するよりも圧倒的に保管しやすく、紛失のリスクがないのは電子化の大きなメリットです。

● メリット 3: 人的なミスが防げる
人の手でデータを管理や作業をしていると、気をつけていても配布ミスや給与データの転記ミスなどが発生してしまう場合もあります。源泉徴収票を電子化を行えば、計算ミスや入力ミス、封入ミスや配送ミスといった人為的なミスを削減でき、システムによる自動計算が行われるため人的なミスを防げます。

 

源泉徴収票を電子交付することで手間が一気に短縮されるだけではなく、人的ミスも抑えられ、よりスムーズかつ正確に行うことができ、業務を大幅に効率化する事ができます。ぜひこの機会に電子化を検討してみてはいかがでしょうか。電子化についてのご相談やご質問・お問い合わせは、ぜひ福島リコピーへお気軽にご連絡くださいますようお願いいたします。

 

「うかがう」と同じ読み方をする「伺う」と「窺う」と「覗う」は、それぞれの言葉の意味がは異なります。「伺う」は複数の意味を持ち二重敬語など間違いやすい点があり、相手に誤解を与えないことに注意が必要な言葉でもあります。「伺う」と「窺う」と「覗う」の言葉の意味と違いを解説します。

「伺う」の意味・使い方

「伺う」は「聞く」「尋ねる・問う」「訪れる・訪問する」の謙譲語です。それぞれの「伺う」の使い方を例文から解説します。

1.「聞く」の謙譲語「伺う」の意味・使い方

自分が話を聞くときに、話をする人に向けて使います。

「聞く」の謙譲語「伺う」

  • 例文 1: お話を伺ってもよろしいでしょうか
  • 例文 2: 御社の〇〇様より伺っております
  • 例文 3: 恐れ入りますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか

 

例文2「御社の〇〇様より」というように、取引先やお客さまから聞いていることを同じ会社の方や関係者にお伝えする場合は、謙譲語の「伺っている」というのは正しいです。しかし、間違いやすい例として、自社の課長から聞いているということを、自社以外の取引先やお客さまへ伝える場合は「弊社の課長より伺っております」というのは間違いです。課長にへりくだっていることを、取引先やお客さまへ伝える言い方になってしまっています。この場合は、身内などへりくだる必要がないので「弊社の課長より伺っております」ではなく「弊社の課長より聞いております」と、自社以外の取引先やお客さまへ伝えるのが正解です。

例文3の「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」の間違った別の言い方として「お名前を頂いてよろしいでしょうか」や「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」があります。「頂戴する」「頂く」という言葉は、一般的に「もの」に対して使う言葉です。名刺や資料などは「もの」ですので「名刺を頂いてよろしいでしょうか」や「資料を頂戴してもよろしいでしょうか」といいますが、名前は「もの」ではないため「お名前を頂く」や「お名前を頂戴する」というのは間違いです。「あなたの名前をもらう」という意味になってしまいますので注意しましょう。名前を聞きたい場合は、例文3の「 お名前を伺ってもよろしいでしょうか」や「お名前を教えていただけますでしょうか」が正解です。

 

2.「尋ねる・問う」の謙譲語「伺う」の意味・使い方

分からないことや知らないことを、人に答えてもらうようにする場合に使います。

「尋ねる・問う」の謙譲語「伺う」

  • 例文 1: ひとつお伺いしてもよろしいでしょうか
  • 例文 2: 伺いたいことがあるのですが、○○を教えていただけますか
  • 例文 3: ○○について、詳しく伺ってもよろしいでしょうか

 

謙譲語は、自分の動作をへりくだる敬語表現です。自分以外の人の動作に「伺う」は使いませんが、丁寧に伝えようとして「窓口にて伺ってください」という表現がありますが間違いです。この場合は「窓口にてお尋ねください」が正解です。

 

3.「訪れる・訪問する」の謙譲語「伺う」の意味・使い方

相手先へ訪問するときや、こちらから先方に向かうことを申し出るときなどに使います。

「訪れる・訪問する」の謙譲語「伺う」

  • 例文 1: 明日、御社に伺います
  • 例文 2: 営業課の○○様と13時のお約束で伺いました、△△と申します
  • 例文 3: ご都合のよろしいときに、ご挨拶に伺いたく存じます

 

訪問の約束をするときに使う「お伺いしたいのですが」や「お伺いしてもよろしいでしょうか」などの「お伺い」は、二重敬語で間違った使い方です。
丁寧に伝えようとするあまり、敬語に敬語を重ね、二重敬語にしてしまうことがありますが、過剰な表現は相手に失礼な印象を与える可能性もあるため注意が必要です。「お伺いしたいのですが」は「伺いたいと思いますが」または「伺いたく存じますが」が正解です。「お伺いしてもよろしいでしょうか」は「伺ってもよろしいでしょうか」または、くだけた言い方になるため相手との関係性によりますが「お邪魔してもよろしいでしょうか」が正解です。

「お伺いします / お伺いいたします / お伺いさせていただきます / 伺わせていただきます」も二重敬語です。間違ってはいるものの、より敬意を込めた言葉として使用する人が多く、ビジネスの中でよく使われることもあり、習慣として定着し一般的に使われています。2007年に文化庁より「敬語の指針」にて、習慣として定着している二重敬語の例に「お伺いする / お伺いいたす / お伺い申し上げる」が発表されました。

● 文化庁|報告・答申・建議等|「敬語の指針(答申)」(平成19年2月2日)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/

しかし、ビジネスマナーに詳しい人や年配の方の中には快く思わず、心証を悪くする可能性がないとは言い切れません。「お伺い」の方が丁寧という考えや、一般的に使われているため使用しても問題ないとされていますが、誤解を招く恐れがある「二重敬語」は、できるだけ使わないように注意しましょう。

「窺う」の意味・使い方

「 伺う(うかがう)」と同じ読み方をする「 窺う(うかがう)」の使い方を、例文から解説します。

「伺う」と同語源で、目上の人の様子を「窺(うかが)いみる」意から、その動作の相手を敬う謙譲語「うかが(伺)う」となったそうですが、現在の使われ方には違いがあります。「伺う」は「聞く / 尋ねる・問う / 訪れる・訪問する」の謙譲語ですが「窺う」は動詞です。

「窺う」の意味は「すきまなどから、ひそかにのぞいて見る」や「ひそかにようすを探り調べる」あるいは「一部分から全体を推し量って知る。それとなくようす、状況を察する」といった意味や「ようすを見て、好機の訪れるのを待ち受ける」や「一応心得ておく」の意味があります。

「窺」は常用外漢字ですので公用文では漢字表記ではなく、平仮名で「うかがう」と表記します。

  • 例文 1: 鍵穴から中をうかがう
  • 例文 2: 顔色をうかがう
  • 例文 3: 意気込みのほどがうかがわれる

 

「窺う」と「覗う」の違い

「窺う(うかがう)」の意味と似た意味で、同じ読み方をする「覗う(うかがう)」という言葉があります。

  • 窺う: 「そっと(気づかれないように)様子を見る」という意味
  • 覗う: 「何かを通してのぞいて様子を見る」という意味

 

ほぼ同じ意味で使われていますが「覗う(うかがう)」は実際に使われることが少なく、辞書に掲載されてないこともあります。「うかがう」の予測変換候補は、パソコンは「覗う(うかがう)」と出ますが、スマートフォンでは「覗う(うかがう)」は出ません。

「覗」は「覗き穴(のぞきあな)」のように「のぞく」と読む場合に用いられる傾向があります。
「のぞく」の予測変換候補は、パソコンでもスマートフォンでも「覗く(のぞく)」は出ます。

「覗」は「のぞく」という読み方で使われることの方が多いです。「覗」も常用外漢字ですので公用文では漢字表記ではなく、平仮名で「のぞく」と表記します。

 

「伺う」と「うかがう(窺う・覗う)」には複数の意味があるので、どのような意味で使っているのかを理解し、正しく使うようにしましょう。

とくに文章を書く時は、言葉の意味など改めてしっかりと理解し、文脈に応じた適切な使い分けが必要です。二重敬語にならないようにすることも意識しなければなりません。間違った敬語表現はビジネスシーンでは失礼にあたる場合もあるので注意しましょう。

 

給与明細の電子化とは

給与明細の電子化とは、給与計算を行ってまとめたデータを電子ファイルとして扱うことをいいます。従来は紙で従業員に渡していた給与明細を、最近は電子化を進める企業が増えてきています。給与明細のWeb化によって、電子メールやPDF、クラウドなどの電子データに変換して従業員に交付し、従業員は自分のPCやスマートフォンから給与明細を確認できるようになります。

2006年に行われた税法改正により、2007年1月1日以降、給与の支払明細書や源泉徴収票の電子交付が可能になりました。
一定の要件の下で書面でなく「電磁的方法」により交付することができるようになっています。

法律で認められている「電磁的方法」には以下3つの方法で交付するように定められています。

  • 1. 電子メールで交付する
  • 2. Web上で閲覧できるようにする
  • 3. フロッピーディスク、MO、CD−ROM等の磁気媒体等に記録して交付する

 

会社にとってのメリット・デメリット

会社にとってのメリット・デメリットについて解説します。

〈 会社にとってのメリット 〉

● メリット 1: コスト削減につながる
ペーパーレスになり、紙や印刷代、郵送代などが不要になり、給与明細の交付にかかる費用を大幅に削減できます。印刷した明細書の封入や切手貼り、投函作業などの作業も簡略化・短縮できることで、その業務に費やしていた人件費も結果として削減できます。
電子化することで、紛失・過去分の再発行や過去の検索の手間の軽減など管理者の負担を減らすことにつながり、管理・費用の削減も実現できます。さらに、書類の保管場所も不要となるため、オフィスのスペースを有効に活用できます。

● メリット 2: 作業精度・業務効率を向上できる
人の手でデータを管理や作業をしていると、気をつけていても配布ミスや給与データの転記ミスなどが発生してしまう場合もあります。
給与明細の電子化を行えば、計算ミスや入力ミス、封入ミスや配送ミスといった人為的なミスを削減でき、システムによる自動計算が行われるため、精度の高い給与明細を作成できます。
正社員とアルバイトなど給与支給日の異なる従業員が混在する場合にも、最小限の手間で交付できるので業務負担も軽減されます。
電子化された給与明細は、メールや専用システムを用いてスピーディに交付できるので、手渡しの手間がなくなるほか、従業員に交付されるまでの時間も大幅に短縮されます。

● メリット 3: 紛失リスクの軽減
紙で発行すると、受け取った後に本人が紛失させてしまう可能性がありますが、電子化すると電子データで確認することになるため、紛失のリスクはなくなるでしょう。電子化されていれば、長期保管する際に起こり得るデータの改ざんや紛失と言ったリスクも軽減できるでしょう。

 

〈 会社にとってのデメリット 〉

✖ デメリット 1: システム導入に伴うコスト
給与明細の電子化を導入するにあたって、相応のコストや手間がかかる点に気をつけなければなりません。
初期費用に加えて、システム利用料などの月額利用料が発生したり、従業員が増えればその分規模の大きさに相応しいシステムを選ぶ必要もあります。
データの管理方法やシステムの運用方法なども含め、従業員教育コストも必要となりますので、導入によってかかるコストもあらかじめ確認しておきましょう。

✖ デメリット 2: 情報漏洩・データ改ざんのリスク
紙の給与明細でも紛失や元のデータが流出するといった情報漏洩リスクはありますが、給与明細の電子化でデータで管理する以上、新たに脅威となるリスクにも備えなければいけません。給与明細は従業員の大切な個人情報です。基本的な情報セキュリティ対策に労務担当者が理解を深め、情報漏洩やデータ改ざんなどが起こらないよう十分な配慮が必要になります。 さらに、給与明細作成で利用する端末のセキュリティ対策や、利用するシステムやクラウドサービスが十分な情報セキュリティ対策を施しているかなども確認し、ウイルスや不正侵入への対策の他、社内の管理ルールもしっかりと定めておく必要があります。

 

従業員にとってのメリット・デメリット

従業員にとってのメリット・デメリットについて解説します。

〈 従業員にとってのメリット 〉

● メリット 1: 時間・場所を選ばず確認できる
紙の給与明細は、実物がなければ見ることができませんが、電子化された給与明細であれば、インターネット上でいつでもどこからでも確認できます。またクラウド上で管理しておけば、ファイルを確認できるインターネット環境さえ整えられれば、パソコンやスマートフォン、タブレットなどさまざまな端末から、自分の好きなタイミングで閲覧することができます。

● メリット 2: 紛失の防止・管理の負担軽減
紙の給与明細の場合、長く働いていればそれだけ書類は溜まっていき、紛失や棄損のリスクがあります。毎月溜まっていくため、該当の明細書を探して確認するためには手間と時間がかかってしまったり、収納や管理の手間が発生する保管場所の問題もあります。
電子化された給与明細であれば、データとして管理できますので紛失の心配や、保管の場所や管理に気を配る必要がありません。

 

〈 従業員にとってのデメリット 〉

✖ デメリット 1: 確認できない場合がある
パソコンやスマートフォン、タブレットなどデバイス(端末機器)を持っていないと、電子化された給与明細を確認することができません。
持っていない場合は、会社のPCで閲覧するか、紙に印刷することになり、かえって手間がかかります。また、過去のすべての給与明細が永年保存され続けるとは限りません。保存期間が設けられている場合は、PDFファイルなどのデータをこまめに保存しておく必要があります。

✖ デメリット 2: 紙の給与明細が必要なとき申請が必要
住宅や車の購入の際に収入証明書類として給与明細の提示を求められることがあります。そのような場合は、会社(担当者)に依頼する手間が発生します。

 

給与明細を電子化する注意点

■ 従業員から同意を得る

電子交付の条件として、従業員からの同意取得が必要です。所得税法231条において、「従業員の承諾を得れば電子化されたデータにより提供できる」と定められているため、従業員に対して電子化による目的やメリット、セキュリティに関する注意点などを説明をおこない、必ず従業員の承諾を得ることが必要となります。承諾に関しては、所得税法で「電磁的方法又は書面で承諾を得ること」とあります。従業員が同意したことを証明できる同意書を作成する必要がありますので、注意しましょう。

■ 既存の給与計算システムとの相性

給与明細を電子化するなら、専用のシステムを導入し、既存の給与計算システムから給与データを取り込む必要があります。連携が可能なシステムであれば、導入によってさらに業務効率の向上が期待できますが、システムが連携できない場合、あまり業務の効率化が実現できない可能性があります。無料トライアルや無料体験版、無料プランなどを利用して、事前に相性を確認しておくと安心でしょう。



紙の給与明細は、保管に手間がかかるだけでなく紛失のリスクもあるため、企業・従業員双方にとってデメリットになります。給与明細の電子化に成功すれば、コスト面、管理面でも大きなメリットがあるだけでなく、従業員の利便性も向上するでしょう。管理する側と、受け取る側の両方を考えて、どのようなシステム導入が良いか検討し、職場の業務改善を進めてみてはいかがでしょうか。

給与明細を電子化についてのご相談やご質問・お問い合わせは、ぜひ福島リコピーへお気軽にご連絡くださいますようお願いいたします。

 

2024年1月より「電子取引データ保存」が義務付けられます

電子帳簿保存法は2021年度に改正が行われ、2023年12月31日までは、電子的に取引した請求書や領収書をプリントアウトして、税務調査等の際に提示または提出ができるようにしていれば問題ないと、電子取引のデータ保存の義務化についての宥恕(ゆうじょ)期間が設けられていました。

2年間の宥恕(ゆうじょ)期間を経て、2024年1月1日から「電子取引データ保存」に対応し、紙で保存することが出来なくなります。会社の規模に関係なく個人事業主も含めて、すべての事業者がこの制度改正の対象になります。法令を遵守しこの制度改正に対応しなければなりません。

電子帳簿保存法にもとづく「データ保存」とは、以下の3種類です。

  • 電子帳簿等保存
  • スキャナ保存
  • 電子取引データ保存

 

データ保存3種類のうち「1. 電子帳簿等保存」と「2. スキャナ保存」は任意ですが、改正により「3. 電子取引データ保存」が義務付けられました。

取引先とデータでやりとりした書類をプリントアウトして保存している場合は、2024年1月1日から紙で保存することが出来なくなり「電子取引データ保存」に対応していくために、すみやかにデータ保存に移行しなければなりません。

 

どのように電子化するの?

1. 電子帳簿等保存( 任意 )
会計ソフト等パソコンを使用して、電子で作成した帳簿や書類を、印刷せずに電子データのまま保存する。
2022年1月1日以降は、税務署への事前の手続きが不要になりました。

2. スキャナ保存( 任意 )
紙で取引したものを、スキャナで読み取り、画像データ化して保存する。
電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件を満たして電子保存をすれば、スキャンした紙の取引関係書類を、保存しておく義務がなくなりました。

3. 電子取引データ保存( 2024年1月1日から義務化 )
メールやインターネットを介してやり取りした電子取引情報を、データとして保存する。
データを印刷して保存することは、不可となる。

 

スキャナ保存すべき電子データとは?

国税庁パンフレット「電子取引データの保存方法をご確認ください」より、保存すべき電子データは以下の通りです。

質問: どのようなデータの保存が必要なの?保存すべき電子データは︖

回答:
〈 令和6年1⽉以降⽤より 〉
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0023006-081_03.pdf
• 紙でやりとりしていた場合に保存が必要な書類(注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書など)に相当するデータを保存する必要があります。
• あくまでデータでやりとりしたものが対象であり、紙でやりとりしたものをデータ化しなければならない訳ではありません。
• 受け取った場合だけでなく、送った場合にも保存する必要があります。

〈 令和4年1⽉以降⽤より 〉
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0021011-068.pdf
紙でやりとりしていた場合に保存が必要な情報が含まれる電子データ
例)請求書、領収書、契約書、⾒積書など
※ 受け取った場合だけでなく、送った場合についても保存が必要です。
※ 例えば、電子メールの本⽂・添付ファイルで請求書に相当する情報をやりとりした場合や、WEB上でおこなった備品等の購⼊に関する領収書に相当する情報がサイト上でのみ表示される場合には、それぞれの電子データを保存する必要があります(PDF やスクリーンショットによる保存も可)。

 

スキャナ保存のポイント

スキャナ保存は、重要書類と一般書類に区分され、それぞれ要件が異なります。

  • 重要書類
    契約書や納品書、請求書、領収書など、資金やものの流れに直結・連動する書類
  • 一般書類
    それ以外の見積書、注文書、検収書など、資金の流れに直接関係しないもの

 

具体的な要件には、入力期間の制限、一定水準以上の解像度による保存、タイムスタンプの付与、検索機能の確保などが該当します。
特に重要書類については厳しい要件が設けられています。

要件の一例

〈 入力期間の制限 〉
● 重要書類 受領してからおおむね7営業日以内に入力。もしくは業務サイクル(最長2ヶ月以内)を経過後、おおむね7日以内に入力
● 一般書類 適時入力で特に期限は設けられていません

〈 一定水準以上の解像度による保存 〉
● 重要書類 解像度が200dpi相当であり、256階調以上(24ビットカラー)であること
● 一般書類 解像度は重要書類と同じですが、カラーはグレースケールでも問題ありません

「入力期間の制限」と同様に「タイムスタンプの付与」も、原則的に書類を受領又は発行したら、最大2か月とおおむね7営業日の間に記載事項の入力と、タイムスタンプの付与を行わなくてはなりません。

 

国税庁パンフレット「電子取引データの保存方法をご確認ください」より、保存方法は以下の通りです。

質問: どのように保存する必要があるの?

回答:
〈 令和6年1⽉以降⽤より 〉
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0023006-081_03.pdf
• 改ざん防止のための措置をとる必要があります。
• 「日付・金額・取引先」で検索できる必要があります。
• ディスプレイやプリンタ等を備え付ける必要があります。
※ 保存するファイル形式は問いませんのでPDFに変換したものや、スクリーンショットでも問題ありません。

〈 令和4年1⽉以降⽤より 〉
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0021011-068.pdf
• 改ざん防止のための措置をとる
「タイムスタンプ付与」や「履歴が残るシステムでの授受・保存」といった方法以外にも「改ざん防⽌のための事務処理規程を定めて守る」でも構いません。
• 「⽇付・⾦額・取引先」で検索できるようにする
専⽤システムを導⼊していなくても、1.索引簿を作成する方法や、2.規則的なファイル名を設定する方法でも対応が可能です
※ 2年(期)前の売上が1,000万円以下であって、税務調査の際にデータのダウンロードの求め(税務職員への提示等)に対応できる場合には、検索機能の確保は不要です。
• ディスプレイ・プリンタ等を備え付ける

 

これまでは要件が厳しくスキャナ保存の導入に踏みとどまっていた企業も多いと思いますが、2022年1月の電子帳簿保存法改正によりさまざまな要件が緩和・廃止され、スキャナ保存を導入するハードルが下がっています。スキャナ保存を導入することでコストの削減・効率化の向上などメリットがありますが、場合によっては、これまでよりも非効率になってしまう場合もあります。 スキャナ保存の対象になる書類の電子化は必須ではありませんので、業務フローに組み込んでも問題ないか、タイムスタンプ機能などスキャナ保存に対応したシステムの導入を進めてもよいか、十分に導入を検討が必要になります。

なお、帳簿書類のデータによる保存は、一部分でもデータで保存することも認められています。スキャナ保存を実行する際は、一度に全ての帳簿書類を電子化するのではなく、データで保存する対象範囲を限定し段階的に電子化の検討を行うこともできます。まずは一部の書類から段階的に電子化を進めたほうが負担も少なく実行しやすいと思います。

今後、あらゆる分野でデジタル化・電子化がすすんで進んでいくことは避けられません。 スキャナ保存についてのご相談やご質問・お問い合わせは、ぜひ福島リコピーへお気軽にご連絡くださいますようお願いいたします。

 

ビジネスでも、プライベートでもよく使われる「ありがとうございます」というお礼の言葉。
丁寧な言い回しとして使われていますが、敬語として正しいのか、もっと丁寧な言い換えはあるのか。また「ありがとうございました」と「ありがとうございます」はどんな違いがあるのでしょうか。

「ありがとうございます」について、敬語として正しいかを説明するとともに、言葉の意味や使い分け、注意点や言い換え表現などをご紹介します。

 

「ありがとうございます」の意味・語源

「ありがとうございます」は、感謝の気持ちを表す言葉「ありがとう」を丁寧にした敬語表現です。

感謝するという意味の形容詞「ありがたい」と、補助動詞「ある」の丁寧語「ございます」から成り立つ表現です。「ありがたい」の語源は、仏教の「有り難し」に由来があるとされております。

人からの好意に対して有ることが稀である、滅多に無いことを感謝する言葉として「有り難し」「有り難い」と使われるようになったといわれており、めったにないことに感謝を表すときに使われるようになりました。

「ありがとう」は敬語ではありませんが、丁寧語の「ございます」がつくことで正しい敬語となります。目上の人や取引先など、ビジネスシーンで使って問題のない丁寧語の言葉です。目上の人や取引先に感謝を伝える言葉として、口語でも書き言葉でも使われます。

 

「ありがとうございます」のより丁寧な表現

「ありがとうございます」は、目上の人や取引先などビジネスシーンで使って問題のない丁寧語ですが 「ありがとうございます」と言うだけでは、場合によって、敬意が足りないと感じる相手もいらっしゃるかもしれません。

より丁寧に表現したい、より感謝の気持ちを込めたいという場合は「ありがとうございます」の頭に「本当に」「誠に」をつけます。

● より丁寧な「ありがとうございます」の表現

ありがとうございます

本当に ありがとうございます

誠に ありがとうございます

 

そのほかに「大変ありがとうございます」という表現があります。この「大変」は、程度がはなはだしいさまを意味する程度副詞です。「大変ありがとうございます」と「大変」をつけることで、感謝の気持ちを強調していますので、敬語として間違いではありません。しかし、大変という言葉には「苦労などが並々でないこと」という意味もあり、こちらの意味からネガティブなイメージとして違和感を与える可能性があります。

違和感なく感謝の気持ちを受け取ってもらえるように「誠に」「本当に」を使う方がよいと思います。ただし「本当にありがとうございます」は、ややカジュアルな表現になるため、目上の人や取引先などには「誠にありがとうございます」が最適です。

 

「ありがとうございます」の言い換え表現は?

「ありがとうございます」は使い勝手がよく、何度も使いたくなる表現ですが、連続で「ありがとうございます」と言い続けていると、だんだんと感謝の気持ちが軽い印象になりかねません。

感謝の気持ちを表す言い換えの言葉はたくさんありますので、使用に見合ったシチュエーションで使い分けることをおすすめします。

●「ありがとうございます」の言い換え表現

感謝申し上げます / 感謝いたしております

深謝申し上げます / 感謝の念に堪えません

感謝の気持ちでいっぱいです / お礼の言葉もございません

心より御礼申し上げます / 衷心より御礼申し上げます

恐れ入ります / 痛み入ります

恐縮に存じます / ありがたく存じます

 

相手との関係性で口語ではかしこまり過ぎた印象になってしまうこともありますので、状況に応じて使い分けることや、メールなどの書き言葉で使い分けをされることをおすすめします。

 

「ありがとうございました」はNG!? 間違い敬語?

過去の出来事に対して、後日「先日は打ち合わせのお時間をいただき、ありがとうございました」など「ありがとうございました」を使うケースがあります。過去の出来事に対して「ありがとうございます」を「ありがとうございました」とした表現で、間違いではありませんが、間違い敬語だという考え方もありますので注意が必要です。

間違い敬語といわれる理由は、以下のとおりです。

  1. 過去の出来事のみに限定された印象のため失礼になる、という考え方
  2. 語尾の「ございました」は完了・終了を意味するため、今後も継続的に取引や関係性を続けたい相手に対して使うには適切ではない、という考え方
  3. 「ありがとうございます」の言い換えの言葉が過去形で使われないため「ありがとうございます」のみ過去形にすることに違和感がある、という考え方。「先日は打ち合わせのお時間をいただき、感謝申し上げます」と言う場合「感謝申し上げます」を「感謝申し上げました」と過去形にしていません。

「ありがとうございました」は間違い敬語ではありませんが、このような考え方もあることを踏まえ、お礼や感謝は過去・現在関係なく「ありがとうございました」に統一するのが適切という考え方があります。

ケースバイケースで使い分けされてよいと思いますが、メールやお礼状などの書き言葉は「ありがとうございます」にされることをおすすめします。

 

「有難う御座います / ありがとうございます」どちらが正しい?

「ありがとうございます」は、漢字で「有難う御座います」と表記する人もいます。表記が平仮名か漢字か、どちらが正しいのでしょうか。

表記のルールはなく漢字で表記しても、平仮名で表記しても、どちらも間違いではありませんが、どちらかというと、現代では「ありがとうございます」と平仮名表記が一般的です。漢字表記の「有難う御座います」の文字からイメージされる印象は、読みにくく堅苦しい、違和感があるなど好まれない傾向があります。

感謝を伝える相手にそのような印象を与えてまで漢字表記にするのは本末転倒です。平仮名表記で「ありがとうございます」とした方が読みやすく、感謝の気持ちも伝わりやすいと思います。

「ありがとうございます」は、正しい敬語です。目上の人や取引先に感謝を伝えるための言葉として適切です。
「ありがとうございます」には、言い換え表現が多くあります。同じ感謝の気持ちを伝える場面でも相手との関係性で使う表現は異なるため、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
ぜひ、相手やシーンに合わせた表現を使いこなし、心を込めた感謝の気持ちを届けてください。

書類を紙で管理していると、保管スペースが取られてしまったり、過去の書類を探すことが負担となります。書類の電子化(ペーパーレス化)は、業務効率を改善する方法として多くの企業から注目されていますが、書類の電子化は業務の短縮化・効率化を可能にするメリットが多いもののデメリットもあり、なかなか進められず検討中の企業も多いと思います。
書類の電子化による、メリットやデメリットを説明するとともに、注意点など導入前に把握しておくべきポイントを解説します。

 

書類の電子化による 5つのメリット

書類を紙ベースから電子化することにより、次のようなメリットがあります。

メリット 1: 印刷・保管のコスト削減
メリット 2: 書類の検索を効率化
メリット 3: 書類紛失の回避
メリット 4: 経年劣化の防止
メリット 5: 環境への配慮・貢献

どのようなメリットなのか、具体的にご説明します。

 

メリット 1: 印刷・保管のコスト削減

メリット 2: 書類の検索を効率化

書類を探すのが簡単になるということは、業務の効率化という点で大きなメリットです。過去の資料から調べものをする必要がある場合に、保管場所から目的の書類を見つけ出し、必要な情報を探し出すということは、手間と時間がかかる非常に大変な作業です。年度・月別、部門別など細かくファイリングしていても、必要な情報にたどり着くまでには時間がかかります。書類を紙で管理することをやめて、書類を電子化することで、キーワードや条件などで検索できるので、欲しい書類・資料がすぐに見つかります。書類を探す時間が大幅に削減でき、スムーズに作業ができるようになります。さらに、タブレットやノートパソコンなどのデバイスからいつでもどこでも情報にアクセスができて情報を取り出せるので、業務の効率化に大きなメリットとなります。

メリット 3: 書類紛失の回避

書類を紙で管理していると、紛失リスクがつきまといます。置き忘れや誤廃棄、担当者が変わってどこに保管したかわからなくなったり、管理ルールを明確に決めてなく他の書類の中に紛れて紛失してしまうといったこともあり、社外で大事な書類を紛失すれば、それは大きなセキュリティ事故となります。万が一紛失したことで情報漏洩してしまった場合、会社に対して多大な損失を出してしまうことにもつながります。書類を紙で管理することをやめて、書類を電子化することで、紛失する可能性を最小限にとどめられます。電子化した場合も、情報漏洩のリスクはあるものの、パスワードを設定して閲覧者を制限したり、バックアップを取って万一の紛失リスクに備えることが可能です。

メリット 4: 経年劣化の防止

紙の書類の場合、経年劣化による黄ばみや褪色を避けられません。保管状態が良くない場合は、後に文字が読み取りにくくなったり、ページが破れて必要な部分が読めなくなったりすることも考えられます。紙媒体とは異なり、データ化された書類は劣化したり読めなくなってしまったりするリスクがありません。書類を紙で管理することをやめて、書類を電子化することで、長期保管しても経年劣化を心配する必要はありません。

メリット 5: 環境への配慮・貢献

書類の紙は、もともと木材からできているため、大量に使用することは森林破壊につながる恐れがあります。紙で管理することをやめて、書類を電子化し、紙の使用を減らせば森林の伐採量が抑えられるため、地球上の貴重な資源が守られます。紙書類の廃棄が減り、SDGsにおける目標の一つでもある自然環境の保全に貢献することが可能です。持続可能な社会への取り組みにもつながり、環境に配慮している、環境に優しい取り組みをしている企業としてイメージが向上し、企業のブランド力や持続可能な成長にも期待できるメリットがあります。

 

書類の電子化による 5つのデメリット

書類を電子化する上で、デメリットや注意点についても把握しておくことが大切です。

デメリット 1: 時間と労力がかかる
デメリット 2: 業務のやり方が変わってしまう・業務改革が必要となる
デメリット 3: 紙に比べて見づらくなる場合がある
デメリット 4: 紙での保管が必要な書類がある
デメリット 5: システム障害などでデータが閲覧できなくなるケースもある

どのようなデメリットや注意点なのか、具体的にご説明します。

 

デメリット 1: 時間と労力がかかる

書類の量にもよりますが、書類の電子化を完了するまでに時間がかかる場合があります。業務に支障をきたさないよう、書類の電子化を進められる無理のない計画を立てるのがおすすめです。そのほかに電子化を推進するシステムやツールを導入したり、ネット環境を整え直したりしなければなりません。システム・ツールの種類や会社の規模などによって、違いはありますが大きな手間とコストがかかることにないます。書類の電子化することで、データに対するセキュリティ対策も必要になります。セキュリティ対策のためのソフトを取り入れたり、データ取扱いのルールも策定しなくてはいけません。書類を電子化することは準備から実施・管理まで多岐にわたる業務が発生するため、時間と労力がかかります。

デメリット 2: 業務のやり方が変わってしまう・業務改革が必要となる

書類を電子化すると、これまでとは業務手順が変わります。ファイル名のルールを決めるなど準備をしないと電子化したファイルを端末上で整理することが大変になる場合があります。担当者の業務量の増加や、慣れない作業で非効率になることがあるなど、これまでとは違う新しい方法に慣れる必要があります。書類を電子化する方がかえって手間がかかるという意見も出るなど、現場の反発が起こる可能性も考えられます。社内に混乱を招く恐れもあるため、書類の電子化の理由や必要性を周知徹底したり、新しい業務に関する研修を行ったり、書類の電子化に関する通達・共有を徹底することが大切です。

デメリット 3: 紙に比べて見づらくなる場合がある

書類を閲覧するとき、パソコンやタブレットの画面は小さいので、多くの情報を得るためには画面をスクロールしなくてはならず、使いづらくなることがあります。書類の全体を一目でつかみたい、一覧性を重視したい人にはやりにくい場合があります。端末の画面での閲覧は、頭に入りにくい人もいるかもしれません。必要に応じて一時的に印刷してよいルールにするなど、柔軟な運営も検討する必要があります。

デメリット 4: 紙の保管が必要な書類がある

契約上・法律上の理由で、紙のまま保管する必要がある書類もあります。
この場合は書類を電子化しても、紙の書類を管理しなければならないこともあります。
すべての書類を電子化できないこともありますので、あらかじめ注意が必要です。

デメリット 5: システム障害などでデータが閲覧できなくなるケースもある

システムのサーバーやクラウドサーバー上にシステム障害などが起こったり、インターネットの接続が不安定になったりすると、文書にアクセスできなくなる可能性があります。パソコンやタブレット機器の故障など、ハード面の理由により閲覧不可になるケースもあります。必要なときに必要な情報にアクセスできなくなるのは、大きなデメリットです。このような事態になった場合の対策・対処についてあらかじめ確認しておく必要があります。

 

書類の電子化を実施する方法

書類の電子化を実施する方法は、自社で行うのか、代行サービスに依頼するのか、システムを導入するのかなど、電子化による費用対効果や業務負荷などを比較しながら、自社にあった方法を選ぶことが重要です。

文書電子化システムの導入する場合、オフィスで使用している複合機やスキャン機能のあるプリンター、スキャナーなどで、社員がスキャンし書類を電子化していきます。使い慣れた機器でスキャンを行い自社のペースで文書電子化をすすめられ、自社にあったデータ形式や保存ができるので安心・確実です。ただし、膨大な量の紙がある場合は電子化に時間を要しますので、計画的に長期間じっくりと取り組むことになります。

膨大な量の書類を自社で電子化する場合、外部企業に委託する方法もあります。すべての書類を委託する以外に一部の過去の文書のみを委託する方法や、ホチキス止めの書類 / 自社のスキャナーでは対応できないサイズの書類 / 分厚い本や折りたたまれた書類などスキャンしにくい状態の書類を委託する方法もあり、費用はかかりますが、自社の社員の手間をかけずに、短期間で電子化が完了することが可能です。スキャン作業の電子化だけでなく、スキャン前の文書整理や選別、スキャン作業や入力作業、データ整理、紙書類やデータの管理まで、文書電子化にかかわるさまざまな作業を対応をしてくれる外部企業もありますので、スムーズに業務効率化を進めることも可能です。

書類やデータを外部に委託するためセキュリティ面も考慮し、自社に合う電子化の方法を検討しましょう。

 

企業が取り組むべき課題のひとつ「電子化」は、重要性・優先順位が高まりつつあります。政府もペーパーレス化を推奨しており、社会全体としてペーパーレス化の方向にあります。福島リコピーでは、定型業務の電子化、給与明細の電子化、源泉徴収票の電子化など、長年培った技術とノウハウでお客さまの課題やニーズにあった最適なソリューションをご提案しています。弊社営業担当へお問い合わせいただけましたら幸いです。お気軽にお問い合わせくださいますようお願いいたします。

『インボイスも電帳法も対応は万全!』…本当ですか?

 

2023年10月 インボイス制度 開始

2023年12月末 改正電子帳簿保存法 宥恕期間終了

 

『なんとなく概要は知ってる』 ではもう間に合わない時期に差し掛かりました。

カウントダウンが差し迫っている今、弊社ではこの2大改正への対応を万全にするため、個別相談会を開催致します。


『適格請求事業者番号取得してあるから大丈夫でしょ?』

『メールで来たものはPCに保存しておけばいいんでしょ?』

その認識だけでは 法律違反 となる可能性が…!この機会に個別相談会に参加いただき、不足が無いか、ご確認ください。

また、『法改正に対応するなら、この機会に業務の見直しをしたい』というお客様のご来場もお待ちしております>

 

【法改正対応個別相談会 in 会津 】イベント情報

 

≪開 催 日 程≫       2023年 9月 5日 (火)   10:00 ~ 17:00

≪会       場≫      福島リコピー株式会社  会津支店

≪コンテンツ≫  法改正対応個別相談会(事前予約制)

≪詳         細≫  こちらをクリック し詳細確認 および お申込み願います

 

アクセス

「すみません」と「すいません」どちらを使っていますか。「すみません」も「すいません」も同じ意味で使われていますが、どんな違いがあるのでしょうか。日常的によく使われている「すみません」と「すいません」について、言葉の意味や使い分け、注意点や言い換え表現などを解説します。

「すみません」と「すいません」どちらが正しい言葉?

正しい言葉は「すみません」です。

「すいません」は、言いやすいように崩れていった言葉です。
「すみません」の「み(mi)」の「m」音を落とし「su (m)i ma se n」となったくだけた言葉です。

一部の辞書では「すみませんの俗な言い方」と記されており抵抗感があるという方もいます。「すみません」と同じ意味で「すいません」は使われていますが、ビジネスシーンではふさわしくないため「すいません」は使わないようにしましょう。

「すみません」の意味・語源

「すみません」は、漢字で「済みません」と書きます。
動詞の「済む」の連用形に、丁寧の助動詞「ます」の未然形と、打ち消しの助動詞「ん」が付いた言葉で「済まない」の丁寧語です。

「済」は「済=終わり」という意味があり「済みません」は「終わりではありません」という意味になります。そのため「この場で終われない、この後つぐないたい」という場合に用いる言葉です。さらに「済む」には「他人に対して言い訳が立つ」という意味があり、打消し・反語の意を表す語を伴って「済まない」になると「他人に対して言い訳が立たない」「気持ちがおさまらない」という意味になります。

「すみません」は他人に謝罪する意味のほかに、相手から何かをしていただいたときに「ありがとう」と感謝する意味で「すみません」と言ったり、相手に何か依頼するときに「すみません」と話し始めたりするときにも使います。さらに、店員さんを呼ぶときや話しかけるときなどにも「すみません」と言ったりします。「すみません」には「感謝・依頼・呼びかけ」の意味合いも持ち、さまざまなシチュエーションで使われています。

「すみません」を使う際の注意点

「すみません」は使い方に気を付けるポイントがあります。

1. ビジネスメールでは使用しない

「すみません」は丁寧語ですが、口語・話し言葉でもあるため、メールなど文字にする際に使うことは間違いです。 ビジネスメールにふさわしい「謝罪・感謝・依頼・呼びかけ」の言葉を使うようにしましょう。

2. 目上の方・ビジネスシーンには使わない

「すみません」は使い勝手のよい言葉ですが、相手によっては使用することが失礼にあたる場合もあります。 とくに目上の方やビジネスシーンで使わない方がよいです。謝罪の場合「すみません」より適切な言葉があるため「すみません」を使うことで真剣さや誠意が伝わらないと受け取られる可能性もあります。また「感謝・依頼・呼びかけ」の意味合いでも「すみません」よりも適切な言葉があるため、相手やその時の状況によって言い換え表現を活用し、言葉は慎重に選ぶ必要があります。

「すみません」の言い換え表現

1. 謝る場合の「すみません」の言い換え表現

申し訳ありません・申し訳ございません / お詫び申し上げます / 失礼いたしました、など
【例】遅くなってすみません → 遅くなって申し訳ございません

2. 感謝を伝える「すみません」の言い換え表現

ありがとうございます / 感謝しています
【例】仕事を手伝ってもらい、すみません → 仕事を手伝ってもらい、ありがとうございます、など

3.依頼に使う「すみません」の言い換え表現

失礼いたします / 恐れ入ります(恐縮です)/ お手数をおかけいたします、など
【例】すみません。お時間をいただけますでしょうか → 失礼いたします。お時間をいただけますでしょうか

 

「すみません」は日頃からよく使われる言葉ですが、ビジネスシーンで使う際には注意が必要です。
基本的に、目上の方やお客様、取引先などには「すみません」は使いません。
口癖のように「すみません」を何度も言うようなことはしないようにしましょう。

いざという時に言葉選びに困らないために、言葉の意味合いや使い方を理解しボキャブラリーを増やし、場面に適した言葉を選び「すみません」以外の言葉をスマートに使い分けをしましょう。