「了解」を使える場面は?

メールやSNSで、返事をするときに「了解」をついつい使っているかもしれませんが、「了解」を使えっても良い場合と良くない場合があるのはご存じでしょうか?

「了解」は、「物事の内容や事情を理解して、承認すること」という意味で、本来、立場が上の方から下の者に対して「わかった」ということを伝える場合に用いる言葉です。そのため、立場が下の者から上の方に対して使うと失礼になります。

「了解いたしました」と使っているから大丈夫というご意見もありますが、「了解」に謙譲語である「いたす」を入れて丁寧な言葉が結びついた敬語の表現ですが、実際は目上の人の中には不快に感じる人がいるので、使わない方が無難です。

ビジネスシーンでは「了解いたしました」を使う時は少し注意が必要で、「了解いたしました」の類語や言い換えで「承知しました」「かしこまりました」などを使う方が良いでしょう。

 

承知しました

「承知」とは、「願い・要求を聞き入れること」ということです。立場が上の方に対して「分かりました」という気持ちを表現するには、「承知しました」がふさわしい言葉とされています。

「承知」に「する」の謙譲語「いたす」+丁寧語「ます」から成り立つ「いたします」をプラスすると、非常に丁寧な表現になります。

 

かしこまりました

「かしこまりました」は、『承知』を意味する表現のなかで、最も丁寧な言葉です。特に相手を敬い、失礼のないよう慎んだ態度をとるという意味合いが含まれます。

 

「承知しました」と「承知いたしました」

「承知しました」の「しました」はするの丁寧語。「いたしました」は謙譲語の「いたす」に丁寧語の「ます」の過去形「ました」を使用した言葉ですので、「承知いたしました」の方が丁寧な言葉です。

謙譲語と丁寧語を組み合わせると、敬語表現の中でも一番格の高い表現になります。

メールやSNSで返信送る場合も、上司や目上の人、取引先には「了解いたしました」は使わないで「承知しました」や「かしこまりました」を使って、同僚や目下の方へ「了解しました」は、使うのは問題ありませんが、「了解しました」と「承知しました」を使いわけるのが面倒なら誰にでも「承知しました」を使うことが無難なのかもしれません。

 

雑談ですが、無線の場合はまずは「了解」と返事します。そのあと用件を話す流れです。無線を利用する電波法という法律にある言葉で、業務用語の略語なのです。