年始の挨拶「新年あけましておめでとう」は間違い?!
新年を祝う言葉に「新年 明けましておめでとうございます」がありますが、この言葉は間違いだといわれています。丁寧な言い回しのようですが、「新年」と「明けまして」の組み合わせに問題があるそうです。新年の挨拶について解説いたします。
■ 間違いといわれる理由
「新年」と「明けまして」は以下の意味があります。
●「新年」は、新しい年のこと。
●「明けまして」は、あるひと続きの時間・期間・状態が終わって、次の時間・期間・状態になること。
「新年」には「年が明ける」という意味が含まれているため、「明ける」という言葉が重複していることになります。言葉の意味から2つの単語が一緒になることは「重複・二重表現」になるため間違いといわれており、「新年おめでとうございます」または「明けましておめでとうございます」が正しいとされています。より丁寧な言い回しにしたい場合は「謹んで新年のお慶びを申し上げます」または「謹んで新春のご祝詞を申し上げます」などがあります。
一方、「新年 明けましておめでとうございます」は、年始の挨拶の慣用として広く使われていることから完全な間違いではない、という考え方もあります。気になるか気にならないかは、人によってさまざまです。間違い・間違いではないという、それぞれの考え方を理解したうえで、どの言葉を用いて新年のお祝いを伝えるか注意が必要です。
■ 「明けまして おめでとう」は、いつまで?
「明けまして おめでとうございます」が使える期間は、一般的には「松の内」までです。
関東は1月7日まで、関西は1月15日まで、となります。
取引先の仕事始めがいつからか、事前に確認しておくことが大切です。ビジネス上での仕事始めの挨拶は「あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。」が適当です。明るくはっきりお伝えすると、お互いに気持ち良いスタートができます。
「松の内」以降のご挨拶になってしまう場合は「本年もどうぞよろしくお願いいたします。」のみで構いませんが、新年のご挨拶は遅くなるほど失礼にあたりますので、計画的に行いましょう。
■ 年賀メールを送る場合の注意点
新年の挨拶をメールで行う方は、年々増えてきています。
年賀メールは失礼と感じる方が一定数いますが、相手との関係性に応じて年賀状とメールを使い分ければ問題ありません。 ただし、相手から年賀状をはがきでもらった返事を、メールで済ませるのは基本的には避けた方が無難です。
メールでのやり取りが頻繁で、親しい間柄といえる仕事関係の方などは年賀メールでご挨拶してもOKです。メールで新年のご挨拶をする場合、最低限おさえておきたいポイントを紹介します。
● 1月7日までに送信する
取引先の仕事始めの日に送信できるとベターですが、松の内までに送信できれば失礼にはあたりません。
● 一斉送信はNG
年賀メールは年賀状と同じく、お世話になった方へ気持ちを込めて送るものです。
きちんと相手の社名、部署名、名前を入れて、一人ひとりに向けて個別に送るようにしましょう。
● テンプレートのままは避ける
テンプレートを参考にすることはよいですが、そのままでは相手の心に残りにくい可能性がありますので、相手の方を思って文面を変えましょう。
新年の挨拶について解説しました。新年の挨拶は1年の始まりです。相手に対する配慮や心構えとして、気配り・気遣いが大切になります。
より良い仕事をするために、気持ちの良い挨拶をして、お互いが晴れやかな気持ちで新年を迎えられるようにしましょう。